最高のファッション III

寒汰の愛車は昔からゴキブリ色のスバルレガシーだった。

2,3年おきに距離メーターを巻き戻しては売り払い、また中古のゴキブリ色スバルレガシーを買うのだが、この距離メーター巻き戻しの件の悪辣さについてはまた後日詳しく書きたい。

そのゴキブリ色のスバルレガシーにある日空気清浄機が取り付けられているのに従業員は気がついた。

従業員は臭社長の寒汰に理由を聞くと、寒汰はこう答えた。

「ネギや玉ねぎを積んだりして車の中が臭いからな。」

自慢そうに話す寒汰であったが、ゴキブリ色のスバルレガシーの中は相変わらず臭かった。

従業員は皆、おもいっきり嫌味で「空気清浄機をなんて凄いっすね、社長」と言った。

真に受けた寒汰は「俺は凄いんだ〜、だ〜はっはっはっはー」と心の底から嬉しそうに言った。

空気清浄機を買ったら何が偉いのか、筆者には全く理解不能である。

そもそも空気清浄機を買わないといけないほど臭い体は恥だとしか思えない。

あの悪臭をネギや玉ねぎのせいにするのは、ネギや玉ねぎに対する冒涜だろう。

それで喜ぶ神経が信じられないが、他人に本気で褒められたことのない寒汰は嫌味でさえ真に受けて喜ぶ。

この性質は20年前から変わってないようである。

また「俺は凄いんだ」と自分で言うのが口癖だったようだ。

なお、この頃は今のようにゲヒゲヒは言わず、「だ〜はっはっはっはー」とよく言っていたようである。

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一人浮かれて威張っていた寒汰であったが、突如つぶやき始めた。

「でもあんまり効かないな~、この空気清浄機」

そして、突然ブチギレ始めたのである。

空気清浄機の上部分をわしづかみ「クソ、クソ、クソ、コノヤロ」と縦、横に揺らしだし機械に八つ当たりをしはじめた。

寒汰は20年前から物にも人にも八つ当たりばかりしていたようである。「クソッ、クソッ、クソッ」の口癖も変わっていないが、クズっぷりも昔から変わりがないようである。

従業員たちがしらけきっていると、寒汰はふと我にかえったようである。

そして従業員たちにこう聞いた。

今日の俺はどうだ!? 格好いいか!?

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従業員たちは心の底から嫌そうに「カッコイイですね」と追従した。

これを真に受けて調子に乗った寒汰は「じゃあ、今日の俺の服装はどうだ!?」と聞いてきた。

従業員の一人が精一杯のお世辞で「普通」と答えた。

すると臭橋豚至と言う男はブチギレ始めた。

「これで普通だと? 今日はキムタクチェックのシャツに白いYGのTシャツに空色のジーパンだぞ

キムタクを妙にライバル視する寒汰であった。

そして寒汰はさらにこう言い放った。

お前らな、服装のセンスないから俺がお前らにたたき込んでやるよ

従業員たちは深く激しいショックを受けた。地球上で最もファッションセンスがないと思われる汚豚にだけはそんなことは言われたくない。

あの凄まじい格好の生物だけには服装のセンスがないとは言われたくないな、と従業員たちはその後休憩の度に言っていたのである。

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寒汰でもたまに着替えに行くことがある。

飲み会の前は「俺、着替えてくる」と言って1時間くらい帰ってこないことがよくあった。

戻ってくると、寒汰は「待ったか!? だーはっはっはっは」と不気味に笑いながら、決めのポーズをとった。

本人はこの気持ち悪い笑いと目線がかっこいいと勘違いしているようである。

それにしても、一時間も待ったわりには全く服装がかわっていない。ついでに言うとあの気持ち悪い臭さも全く変わっていない。

一人の従業員がつい馬鹿正直に聞いてしまった。

「社長、本当に着替えてきたんですか? 」

すると、寒汰はまた怒りながら「着替えてきたんだ、フン!」と言い放つのであった。

 

(写真と本文は全く関係ありません)

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寒汰の口癖は「俺はキムタクよりカッコいい」である。どこがキムタクよりかっこいいのかホモサピエンスの我々には理解に苦しむのだが、珍獣の世界では美的基準がちがうのかもしれない。

さらに寒汰は「男とは女に優しくする事、これがもてる鉄則、俺ってキムタクよりもカッコいいだろう、凄いと思うだろう!!」と何度も何度も臭皇の従業員に言うのである。

あんな凄まじい醜い格好をしている事自体、女にやさしいどころか最大の侮辱ではないのか、そもそも風呂にもちゃんと入らない人間が女心云々を語るのはどんな摩訶不思議なのか、やはり寒汰はホモサピエンスとは違う価値観を持っているようである。

さらに筆者が驚いたのは、寒汰は本当に20年前から釧路でも「俺ってカッコいいだろう? 凄いと思うだろう?」と繰り返し繰り返し言っていたことである。

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キムタクよりカッコいい、男の中の男、寒汰は20年たった今でも、「俺は凄いだろう? 俺を尊敬しただろう? 俺を好きになっただろう?ゲヒヒヒヒヒ」と嫌な声を出して笑っているのである。

20年たとうが、何十年たとうが、寒汰の腐りきった根性は全く変わらないようである。

ホモ・サピエンスの我々には何万年たっても理解出来ない世界なのである。

もしかすると寒汰は100万年ほど未来のファッションリーダーかもしれないが、人類が死滅するまでそれを理解できる人間はほとんど居そうにない。

「凄い!凄い!寒汰さんは世界一のファッションリーダーだ!寒汰さんは世界一のフィリピンベテランだ!」

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About plastictakata
暗黒の国フィリピンやパッツン天国タイでばら撒き、自主パト、凸凹するのが趣味の57歳のオサーンです

2 Responses to 最高のファッション III

  1. 浪速のおっさん。 says:

    あ~!!
    僕の愛車、市販の毛染めで染めた様な黒のレガシーワゴンww
    マジです。

    乗り換えます。
    Fit シュッテルにww

    • あちゃー、黒のレガシーワゴンですか。
      寒汰が今乗っている奴はこれだそうです。

      なお、寒汰が今まで乗った車はスバルレガシー以外はオルティア(ゴキブリ色)、レグナム(ゴキブリ色)だそうです。

      シュッテルはいいかもしれませんね。
      シュッテルに乗って水かけご飯を食べればハンドフリーな恋が待ってますよ。
      男の中の男に似合う恋ですねwwww

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