無敵の男 I – ラプ子

寒汰は無敵の男だった。

今月もパサイの日本食レストランエダモト(仮名)で、JINROチャムシルを飲みながら叫んでいた。

「ゲフーーーーー!俺はな、ケンカには負けないんだよ。何と言ってもな、俺の親友のプロペラジェットはプロの格闘家でTOSHIYAの奴はボクシング部だからな。だから俺は無敵なんだよ!ゲヒーーーーーー!」

虎の威を借りるのが寒汰の真骨頂だった。

もちろん、プロペラジェット氏もTOSHIYA氏もとっくの昔に寒汰を見捨てていたが、寒汰は二人が自分のボディガードだと勘違いしていた。

なお、寒汰自身の格闘力であるが、本人は魔尼羅盗撮バージン(仮名)の2009年1月19日のエントリでこう書いてある。

私の流派は抜刀術、棒術、杖術、短剣と体技で..日本古武術です。心得としてやっていますが、師範格までには二段足りない

抜刀に棒術、杖術、短剣に体技までこなす日本古武術の師範格まであと二段というのは相当に凄まじい腕前なのだろう。

寒汰を眺めるラプ子の呆れきったような視線にも気づかずに寒汰はまた叫んでいた。

そもそも、毎日朝から晩まで家に閉じこもって、セイコーマートの弁当を一人で寂しく家で食べ、ネット荒らしとワイドショー鑑賞しかしない寒汰がいつ古武術の修練をしているのか謎である。やはり寒汰ほどの達人レベルになると、妄想の中で修練できるのだろうか。もはや不射之射を極めた名人のようである。

ちなみに、ラプ子は寒汰が個人的に雇っているガイド兼通訳である。英語もタガログ語も全く理解出来ず旅行する度胸もない寒汰は昔から魔尼羅滞在ではガイド兼通訳を雇っていた。

2005年くらいまではバクラ軍団を雇っていたが、最近はこのラプ子を雇っていた。

もちろん、通訳兼ガイドを雇っていることは寒汰はブログには一切書かない。英語もタガログ語も流暢なフィリピンベテランが通訳兼ガイドなどわざわざ金を出して雇っているはずがないからである。

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「ゲフーーーーー!フィリピンではフィリピンのものを飲むに限る!フィリピンで飲むJINROチャムスルはうまい!」

寒汰は今になってもJINROチャムスルが韓国の酒だと知らなかった。

「ゲヒーーーーー!俺は甲類焼酎が好きなんだよ。甲類焼酎はうまいからな。ゲヒーーーーーー!」

そもそも甲類焼酎、乙類焼酎という区分は日本のものであってフィリピンのものではないのだが、寒汰はそんなことも知らなかった。

さらにいえば、寒汰がバカの一つ覚えで飲むJINROチャムスルは甲類焼酎ではなくリキュールなのだが、誰よりも食への知識が劣る寒汰にはそんなことがわかるわけもなかった。

寒汰はただ意味もわからず漢字が多い言葉を使うのが好きなのだ。

「おい、ラプ子、俺はかっこいいだろう?なんせ俺は甲類焼酎を飲む男だからな。漢字がたくさんある言葉を使う俺は知識人みたいだろう?俺はイケてるだろう?ゲヒヒヒヒ」

ラプ子は寒汰の凄まじい臭気と凄まじく見当はずれな自慢に辟易しきっていた。

「ゲヒーーーー!ラプ子、俺は強い上に博学だろう?知恵オタクだろう?そんな俺に惚れたな。ゲヒヒヒヒ!」

ラプ子は怒りのこもった目で寒汰を睨めつけながらこう思った。

「私があんたと一緒に居るのは金のためだよ、ビジネスだよ、び、じ、ね、す! 日本で働いている時にいい男をつかまえて結婚してれば、今頃あんなたいな気持ち悪い臭い男なんかの仕事を受けてるわけねえだろうが!この臭虫男!!」

しかし、そういう本音を言えない所が、雇われ身のラプ子の悲しいところであった。

(続く)

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About plastictakata
暗黒の国フィリピンやパッツン天国タイでばら撒き、自主パト、凸凹するのが趣味の57歳のオサーンです

4 Responses to 無敵の男 I – ラプ子

  1. Eddy says:

    眞露の話は置いておくとして、甲類焼酎と乙類焼酎の区別ですが、甲・乙で甲の方が上だから、甲類焼酎の方が美味いという誤解は頂けませんね。

    甲類焼酎と言うのは要するに工業用エタノールを水で薄めたようなもので、味も素っ気もないものだと思うのですが…。

    価格が安いのだけが取柄で、私が子供の頃には梅酒等の材料としてしか扱われていなかったように記憶しています。

    韓国に行くと焼酎のことを「ソジュ」と呼んで好んで飲まれており、「高級品」として扱われているのを見て、ちょっとカルチャーショックを受けました。

    ここを見ると、酒税法の規定で「焼酎」と認められるものは、「白樺の炭などで濾過していない」という条件があるようで、「竹炭で濾過している」のが売り物の眞露は「焼酎」には当たらないみたいですね。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%BC%E9%85%8E

    韓国では「濁りがある=低級品」というイメージがあるようで、ビールはまだしも、マッコリなどは「大衆用の酒」という位置づけで、高級店で「マッコリはないか?」と尋ねると、「ウチはそんな低級な店じゃないよ!」と本気で怒られたりします。

    だからほとんど甲類焼酎と同じ味の眞露が、「高級な酒」という扱いになるのですね。
    韓国では、みんなあれをストレートで飲んでますからねー。^_^;
    胃に悪いと思うんですが…。^_^;

    醸造酒よりも蒸留酒の方が格上の扱いというのは、日本人としてはどうにも納得が行かないのですが、水が美味くない国と言うのはそういうもんなのですかね?

    さすが、寒太氏は国際人ですね。

    • はい、寒汰はどうも甲類焼酎は乙類焼酎より高級だと勘違いしているようですね。
      どちらかというとその逆なのだろうと思いますが。
      (以前 Kim Joen さんが解説してくれたのですが Soju は安酒に思えますねw)

      寒汰は2005年くらいまでJINROも知らなかったようなのですが、フィリピン仲間に教えられてから大好きになったようです。
      その後、馬鹿の一つ覚えでJINROばかり飲んでいるようですw

      寒汰のトチくるった理解は韓国の文化にあわせたものだったんですねwww
      さすがは寒汰先生、国際派ですねw

  2. 芋洗坂係長 says:

    ガイド兼通訳を常に引き連れている方が「大物」っぽく見えるような気もするのですが・・・

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