金属の箸は体温を伝えにくい – ラプラプの刺身II

ウェイトレスさえ近寄らない寒汰に同情してオーダーをとったおかげで胃潰瘍になってしまったエル子についてもう一つ話がある。

彼女に「この気持ち悪い寒汰と凸凹してみろ」とからかったところ、

彼女は真っ青な顔になり、ガタガタと震えながら

「無理。絶対に無理。一万ペソもらっても嫌だ!」

と大声で叫んだとのことである。

依頼者はコンドームを使っていいからとなだめたのであるが

「無理なものは絶対無理。こんな気持ち悪い男の相手は絶対にできない」

と、激しく拒否したそうだ。

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500ペソで女が買えるマニラベイカフェで一万ペソでも断られる男、それが寒汰なのである。

何よりあの不潔でだらしない容貌と気持ち悪い目付きは男よりも遥かに女に嫌われるようである。

さて、エダモト(仮名)ではまだまだ寒汰がまくし立てるようにエダモト(仮名)トラベルのスタッフに話しかけていた。

スタッフは内心怒っていたがそこが客商売の辛いところである。

じっと寒汰の臭い息と鬱陶しいことこの上ない話に我慢していた。

「いいか? 刺身はな温度が大事なんだよ。だからな、日本では盛り付けに金属の箸を使うんだ。金属の箸だと手の温度が刺身に伝わりにくいだろう? どうだ? 俺は博識だろう? 知恵オタクだろう? 尊敬しただろう?ゲヒヒヒヒ」

エダモト(仮名)トラベルのスタッフは愕然とした。寒汰またとんでもない勘違いをしていた。

金属がなぜ冷たく感じるかわかっていないようである。物理の基本の基本もわかってないのである。

「ゲヒヒヒ。フィリピンの箸は金属じゃないから常温だろう?どうだ?俺は知恵オタクだろう?尊敬しただろう?ゲヒーーーヒヒヒヒッヒヒヒヒ」

やはり寒汰は大きな勘違いをしていた。

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ここで、まともな教育を受けた読者の方なら寒汰が何を勘違いしているかわかるだろう。

金属だろうが、竹だろうが部屋の中に長時間あるものは、どちらも部屋の温度と同じである。

金属がひやりと感じるのは金属の温度が低いからではない。熱伝導率が高いからである。

通常は部屋の温度より体温が高いので、その体温を奪いやすいのである。

つまり、むしろ金属の箸の方が素材に体温を伝えてしまうのである。

(部屋の温度が体温より高ければ逆だが、室温が37度以上の場合などほとんどないだろう)

こんなことは小学生レベルの物理の知識であるが、寒汰は全く逆に勘違いしていた。

勘違いするだけならともかく、その勘違いを偉そうに他人に披露するのである。

生き恥を晒し続ける寒汰の真骨頂であった。

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「ゲヒヒヒヒ、生で魚を食うのは世界中で日本人と韓国人だけだからな。どうだ?俺は博識だろう?知恵オタクだろう?尊敬しただろう?ゲヒヒヒヒ」

エダモト(仮名)トラベルのスタッフは絶句した。

日本以外でも生の魚を食う国はいくらでもある。

そもそも、このフィリピンはキニラウというフィリピン独特の生魚料理がある。ジョリビーと超群だけがフィリピン料理と思い込んでいる寒汰は未だにキニラウすら食べたことがないのだろう。

イタリア料理のカルパッチョも有名だし、中国料理の刺身も有名である。

ロシアでも南米でもオランダでも伝統的に生魚料理がある。

さらに、最近では日本の影響でアメリカやヨーロッパでも寿司や刺し身はごく普通の料理になってきてるのだ。

しかし、凄まじい偏見しか持ってない上に、毎日の食事が卵かけごはんとセイコーマートの弁当だけの寒汰にはそんなことは分からないのであろう。

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「肉を生で食うのもイタリア人やドイツ人とエスキモーだけだからな。ゲヒヒヒ、俺の知恵オタクぶりには参ったか?」

エダモト(仮名)トラベルのスタッフはもはや気が遠くなりそうだった。

そもそも肉を生で食べるのはモンゴルの文化である。モンゴル帝国の頃、それが韓国やヨーロッパにも伝わたのだ。

元々日本や韓国の食文化ではない。

イヌイットはモンゴルとは別の系譜の食文化だろうが、今時エスキモーと呼ぶ人間など聞かない。

エスキモーは差別用語として今では殆ど使われなくなっているのだ。

国際感覚どころか、一般常識レベルの知識すら欠如している寒汰らしいといえばそれまでだった。

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実は、これは寒汰のように頭が悪くそして何より柔軟な思考がない人間に見られる共通点である。

頭が悪い人間は情報をアップデートする能力がほとんどなく、子供の頃に覚えた間違った知識、古い知識から一生逃れられないようである。

だから、JRのことを未だに国鉄と呼んだり、NTTのことを未だに電電公社と呼ぶ。

マニラベイカフェのことを未だにLAカフェと呼ぶのもそうだろう。

いったん思い込んだことも修正できない。

フィリピン=後進国=安いものしかないと思い込んでいるから、

「フィリピンでは5年前までインスタントコーヒーしか飲めなかった」

などという真逆の勘違いをする。

頭が異常に悪く、その自分の頭の悪さすら気づかない自称知恵オタクの寒汰はまさにその典型であった。

エダモト(仮名)トラベルのスタッフは心のなかで嘲った。

「まさに無知の悲しみだな。」

(続く)

About plastictakata
暗黒の国フィリピンやパッツン天国タイでばら撒き、自主パト、凸凹するのが趣味の57歳のオサーンです

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