フィリピンで滅多に食べられないラプラプの刺身 I

寒汰はマニラベイカフェに現れても、ポクポクはおろかウェイトレスでさえ近寄ろうとしなかった。

あの異常に汚くて臭い寒汰はとにかく女性に最も嫌われるタイプなのだ。

寒汰はいつもポツンとマニラベイカフェの中に座っていた。

そんな寒汰を見かねて注文をとりに行ってやったウェイトレスが居る。名前はエル子。

そんな心優しいエル子なのだが、やはり恩を仇で返すのが寒汰の真骨頂だった。

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なんといっても寒汰は気持ち悪い。

男の目から見ても気持ち悪いが、女の目から見ると、生理的に受け付けない吐き気のするレベルの気持ち悪さである。

ファッションセンス(以前にファッションですらないが)、体つき、顔つきも気持ち悪いし、物腰も凄まじく気持ち悪いが、

なんといってもあの獣のような目付きは女性には受け入れがたいほど気持ち悪いのだ。

(写真と本文は一切関係ありません)

そんな気持ち悪さが一京ベクレルを軽くこすレベルの寒汰の注文取りをするだけで女性がどれほどのストレスを感じるかは想像に難くなかった。

寒汰への注文取りで凄まじく悪いカルマを背負った エル子は

なんと先月、胃潰瘍になってしまいマニラベイカフェを退職することになってしまった。

かつて、釧路市末広町4丁目フジビルスナック舞子(既に閉鎖)で寒汰がキャバ嬢全員からガン無視された中、見るに見かねて席についてあげたモモちゃん(仮名)が、その後原因不明の病になってぶっ倒れた逸話を思い出させる出来事であった。

寒汰は、即効性のある害悪を振りまく時点で福島原発よりも迷惑な存在なのだ。

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さて、誰にも相手にされない寒汰はマニラベイカフェの中でひたすらコーヒーカップの写真を自慢の臭いカメラでバシャバシャ撮りまくっていた。

「フィリピンでは5年前までインスタントコーヒーしか飲めなかった。」

そもそも、Brewed という英語の発音どころか意味さえ知らないので、マニラベイカフェにはインスタントコーヒーしかないと思い込んでいる寒汰であるが、寒汰は根本的に大きな勘違いをしていた。

ィリピン->発展途上国->遅れている->安物しかないはず->インスタントコーヒーばかりのはず

というのが視野の狭い寒汰の思考回路、いや思い込みであった。

もちろん、これ自体大誤りである。

そもそも、途上国にとっては工場が必要なインスタントコーヒーの方が縁遠い存在だったのだ。

フィリピンには有名なバタンガスコーヒーがあり、世界で最も効果と言われる、ジャコウネコのウンコから採取するアラミドコーヒーもある。

日本でさえインスタントコーヒーが一般に出回るようになったのは1960年代。

それ以前は、日本でもフィリピンでもコーヒーといえば普通に挽いたコーヒーなのだ。

元々勘違いが酷い上に、現実を見ても修正する柔軟さのかけらもない寒汰には、こんなことさえ一生理解できるわけはなかった。

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さて、話は再びエダモト(仮名)に戻る。

寒汰は相変わらずシャブを打った直後の人間のように、一方的にエダモト(仮名)トラベルのスタッフにまくし立てるようにしゃべっていた。

エダモト(仮名)トラベルのスタッフが露骨に嫌そうな顔をしているのには全く気づく様子もない。

そもそも寒汰には他人の気持ちや感情を思いやるという能力が完全に欠けていた。

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寒汰の一方的な話は今度はラプラプになっていた。

「いいか? ラプラプはな、フィリピンの高級魚なんだ。だから刺身で食べようとしたら1500ペソは払わないといけないんだ。そんなのもったいないだろう?ゲヒヒヒヒ」

スタッフは舌打ちしながら聞いていた。

また安いの話かよ

寒汰は相手が男だろうが女だろうが、値段の話しかしなかった。

物事のよさを見極めることができない人間の典型である。

何が良いのか、何が悪いのか分からないから値段でしか判断がつかないのだ。

だから、寒汰のような人間は一ペソでも安ければ質が悪いものだと思い込む。

そして、一ペソでもケチることが何より偉いことだと思い込んでいた。

目先の数十ペソを惜しむあまり、他人の怒りを買い、大事なものを失っているのだが、本人にその意識は全くなかった。

それも仕方がない。

そもそも、寒汰には物の善し悪しなど全く分からないのである。

大きさも形も全く違う日本の牡蠣とフィリピンの牡蠣が同じだと思えるような男なのだ。

「だけどな、マラテの日本橋亭ではラプラプの刺身が350ペソで食べられるんだ。だから俺はラプラプの刺身を初体験したんだ。どうだ?俺は偉いだろう?知恵オタクだろう?尊敬しちゃうだろう?ゲヒヒヒヒ」

スタッフは何も言う気になれなかった。

『フィリピンの日本料理屋のこともろくに知らず、凄まじいドケチ具合のアホは9年間毎月フィリピンに通っていて、これまでラプラプの刺身も食べたことがなかったのか。どんなけドケチでバカなんだ。マグロ子(仮称)オーナーにさえ思いっきりバカにされるのも仕方ないな。マニラのそこら中の店でラプラプの刺身なんか置いてるよ。それももっと安い価格でな。本当にこいつはとんでもない知ったかぶりのバカだな』

しかし、バカに正論をぶつけても仕方がないので、スタッフはぐっとこらえて沈黙を守っていた。

そんなスタッフの気持ちも知らずに寒汰はさらに暴論を続けた。

(続く)

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(※ 今回のエントリは寒汰のキチガイブログにコメントくださった「通りすがり」さんの話を参考にしています。「通りすがり」さん、ありがとうございます。)

About plastictakata
暗黒の国フィリピンやパッツン天国タイでばら撒き、自主パト、凸凹するのが趣味の57歳のオサーンです

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