アニサキス – 500ペソの価値の男 III

フィリピンではバタンガスコーヒーが有名であり、さらに世界一高いというジャコウネコのウンコから採取する
アラミドコーヒーがある。

そして、スターバックスのフィリピン進出はマカティ市のアヤラアベニュー6750店の1997年12月4日からはじまっており、既に13年前である。その頃からマニラでもセブでもうまいコーヒーはごく普通に飲むことが出来た。

さらに1990年代から四つ星ホテルでは本物のコーヒーが飲めたし、マニラ首都圏では2000年頃からグロリアジーンズの支店できていて、うまいコーヒーが飲めていた。

それなのに、自称フィリピンベテランの寒汰はこう豪語する。

「ゲヒヒ、5年前までフィリピンではインスタント以外のコーヒーは飲めなかったんだ。どうだ? 俺は物知りだろう?ゲヒヒヒヒヒ」

2002年3月から9年間毎月フィリピンに通っている寒汰であったが、日本語が通じないところでは生きていけない彼の行動範囲は異常に狭く、フィリピンでまともなコーヒーが飲めることすら、最近まで知らなかったのだろう。

寒汰が大好きなマニラ・ベイカフェ(旧LAカフェ)でさえ、挽いたコーヒーがおいてあるのだが、Brewed Coffee の Brewed の発音も分からず、意味も理解出来ない寒汰は、インスタントコーヒーしかないと思い込んでいるのだ。

象の尻尾や足を触っただけで、象という動物をわかった気になってる盲人の坊さんとは、まさに寒汰のような人間のことを言うのであろう。

何を見ても聞いても自分勝手な勘違いばかりしている寒汰なのであった。

そんな寒汰をせせら笑うのが楽しくて、3人の男は今日も寒汰に付き合って食事をしていた。

今日はパサイの日本食料理屋、エダモト(仮名)が舞台である。

.

一行の再び話題は食中毒であった。

寒汰はまた、偉そうに知ったかぶりを始めていた。

「いいか?ユッケよりな、アイナメの寄生虫の方が食中毒は怖いんだぞ。どうだ?俺は物知りだろう?俺は凄いだろう?俺を尊敬しただろう?ゲヒヒヒヒ」

3人の男は呆れた。寒汰はなんと細菌と寄生虫の区別がついていなかったのである。

仮にも食品関係者なのに、ここまで食品に無知な男もいない。

さすが臭皇(くさおう)で新田店長(仮名)に

「あのバカ社長は居ない方が店がうまくいく」

とバカにされるだけのことはあった。

寒汰は食品のことなど素人以下の知識しかなかった。

ただ、「自分は食品関係者だから詳しい」と自己催眠のように思い込んでいるのでやたらめったら食事関係の知ったかぶりをするだけなのだ。

「アイナメにはな、すごい寄生虫がいるんだ。こいつは人間の胃や腸を突き破って悪さするんだ。」

どうやらアニサキスのことを言っているらしいが、サーモンの多い北海道に住んでいる寒汰がアニサキスの名前すら知らないのに、三人の男は驚いた。

そもそも、アニサキスが怖いのは胃液の中で溶かされかかると断末魔で暴れまわり、それが激痛だからだ。胃壁を突き破ることなどほとんどないといっていい。

アニサキスが胃の中で暴れると恐ろしく痛いが、アニサキスはしばらくすれば死ぬので痛みも治まる。

アニサキスのおかげで人が死ぬわけではない。

さらに、食中毒とは全く無関係である。

しかし、どうやら、寒汰はアニサキスが毒液でも出して胃壁を溶かすとでも思い込んでいるようだった。

食品関係者なのに寄生虫と細菌の区別もついてないのだ。

.

3人が呆れているのにも気づかす、寒汰は得意になって続けた。

「よい調理人はな、この虫を切るように、刺身にするんだ。つまり虫を取り出してくれるんだよ。どうだ?俺は物知りだろう?ゲヒヒヒヒ」

また、付け焼刃の知ったかぶりだな、と3人はもう笑いをこらえきれなかった。

サーモンなどを刺身にするとき、細かく包丁をいれるのは、細長いアニサキスを切断して殺すためであって、取り出すためではないのである。

寒汰が知りもしないことを知ったかぶりしているのは、もう誰の目にも明らかであった。

3人はもうこれ以上こらえることができず、大声でゲラゲラと笑い始めた。

.
それを見て寒汰は何を勘違いしたのかこう言った。

「そうか?お前らも俺の知恵オタクぶりの凄さにまいったのか。どうだ? 俺は知恵オタクで凄いだろう?俺を尊敬しただろう?ゲヒヒヒヒヒ」

それを聞いて三人はさらに笑い転げた。

知恵オタクどころか、とんでもない無知オタクである。

こんな浅はかな知識の持ち主を博識だと勘違いする人間などどこにも居ない。

せいぜい、あの頭の弱いtakashi(仮名)くらいである。

「ギャハハハ!知恵オタク、ひーーーー、おかしい!さすが500ペソ!アハハハハハ!」

3人の男は笑い転げた。

それを見て、寒汰も勘違いして笑った。

「ゲヒヒヒ、お前ら、俺のあまりの知恵オタクぶりに感心したんだろう? 俺を尊敬したな? ゲヒヒヒヒヒ」

全くすれ違った4人の笑い声が、ネモトの中にいつまでも反響していた。

(500ペソの価値の男 完)

About plastictakata
暗黒の国フィリピンやパッツン天国タイでばら撒き、自主パト、凸凹するのが趣味の57歳のオサーンです

4 Responses to アニサキス – 500ペソの価値の男 III

  1. GAGA says:

    寒汰氏にコーヒーを提供したウエイトレスからメールが来ました。
    胃潰瘍が悪化してMBCを辞めたそうです。

    凸の次にお金が大好きな彼女の収入が途絶えました。

    ‘When will you come back to MNL ?
     If you come here txt me !
    Lets go drinking !!! ‘

    寒汰氏が彼女の胃潰瘍を悪化させたために生中田氏せざるを得ないようです。マニラへの足が遠のきます、、、、

    • マニラ・ベイカフェのウェイトレスは、寒汰にコーヒーを出したおかげで胃潰瘍になりましたか。可哀想に。
      寒汰はどこまで疫病神なんでしょうね。

      釧路のスナック舞子で唯一寒汰の相手をしていたモモちゃん(ママのアドバイスですぐに寒汰への接客は辞めたそうですが)も
      すぐに原因不明の病になってしまったそうです。

      胃潰瘍には良質のタンパク質が有効だと聞きます。
      ぜひ、上下から大量に注いであげてくださいww

  2. 芋洗坂係長 says:

    LAに行ったときに普通にコーヒーが出てきたような気がしますが・・・www

    • 私も最近全く行ってないので、是非確認をお願いします。
      どうすればマニラ・ベイカフェにはインスタントコーヒーしかないと勘違いできるのでしょうw

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