携帯電話の修理 – リン秒子

一円で一ペソでも安く買い叩く、これが寒汰の哲学であり、人生そのものでもあった。

  • 数十ペソ安いバイアグラを買うために、数百ペソと数時間を犠牲にして買い物に行く。
  • 数十ペソの買春代を値切り、売春婦たちに総スカン食う。
  • 友人が店に残していく数百ペソのチップをネコババして友人を失う。
  • カラオケ(キャバクラ)で「フルーツの盛り合わせ」の値段を値切り、出入り禁止を喰らう

我々凡人には、わずかな金額のためにもっと大事な何かを失い続けているようにしか見えないのだが、やはりスーパーヒーロー寒汰は凡人ではなかった。

寒汰の考えでは見た目上一銭でも一ペソでも安くなればいいのだ。

実質で大きなマイナスになることを気にするのは男らしくないのだ。

一円でも安く買う、それが男の中の男なのだ。

そしてフィリピンでは、そんな男が誰よりももてるのだ。ただし寒汰の脳内だけでだが。

そんな寒汰はどんなものを買う時でも、必ず中古で買うのを信条としていた。

ゴキブリ色の愛車携帯も女へのプレゼントも何もかも中古品で済ませるのが寒汰の信じる男らしさなのだ。

誕生日プレゼントやバレンタインデーの品でさえ、汚らしい中古品やどこかで盗んできたものを渡すのが寒汰であった。

そんな寒汰に惚れる女は….寒汰の脳内にだけは沢山居た。

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2011年3月某日のことであった。その寒汰の自慢の中古の携帯電話がぶっ壊れた。

「クソッ、クソッ、俺が安く買い叩いた携帯電話が壊れた。クソッ、クソッ。ゲフッ!」

荒れ狂う寒汰を売春婦リン秒子は呆れて見ていた。

キチガイのヒステリーには付き合ってられない。そう思い、リン秒子が帰ろうとしたところ、寒汰が言った。

「おい!俺を携帯電話屋に連れていけ。この携帯電話を直させるぞ。一ペソでも安くな!ゲヒヒヒヒ」

リン秒子はますます呆れた。

「壊れたなら新しいの買えばいいじゃない。いつも年収が3千4百万円ある金持ちだって自慢してるんだから。」

完全に見下した表情でリン秒子は言い放った。

「ウルサイ!理屈を言うな!お前はもうチップなしだ!」

この言葉にはリン秒子はカチンと来た。

「あ、そ。じゃあいい。私警察に行ってあんたにレイプされたって言うから。」

それを聞いて寒汰は真っ青になって慌てふためいた。もとより小心者の男なのである。

「ひぃ、それだけは勘弁してくれ。警察沙汰になったら、金を払わないといけなくなるだろう?な、怒るなよ。10ペソ余分にやるから。だ、ダメか?じゃあ、11ペソ追加だ。まだだめ? じゃあ、12ペソだ。」

あまりのミミチサに絶望的な気分になったリン秒子だったが、結局1万ペソを寒汰からせしめることで、ロビンソンの携帯電話売り場に連れて行くことにした。

携帯電話ショップにつくと、寒汰はふんぞりかえってリン秒子に言った。

「おい!お前、どこが修理の安い店か調べてこい。ゲヒヒヒヒ」

リン秒子はまた呆れた。

フィリピン人と日本人のハーフ「ジェームス寒汰」と名乗り、自称フィリピンベテランと年から年中自慢している男が、携帯電話の修理の交渉もできないのか。

意地悪な気分になったリン秒子は嫌がる寒汰に自分で交渉させることにした。

「知るか。日比ハーフなんだろう?フィリピンベテランなんだろう?自分で話つけて来いや」

寒汰は慌てふためきながら、大げさな身振り手振りを交えて、携帯電話屋のお兄ちゃん相手に話はじめた。

「あ、あ、あの、アコは… この、えーっと、携帯電話が、ほら、クソッ、壊れたんだよ。こ・わ・れ・た。だから修理な?分かるだろう?修理したいんだよ。安くやってくれよ。ディバ?」

寒汰が得意中の得意のアコディバ語であった。アコとディバ以外は完璧な日本語である。これで通じるわけもない。

携帯電話屋のお兄ちゃんも、リン秒子も寒汰のあまりのみっともなさに吹き出して笑った。

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「分かった分かった。あんたには無理だね。私が交渉してあげるよ。そのかわり手当はもっと弾んでもらうよ。」

リン秒子は実は結構気の良い女であった。彼女は寒汰と入れ替わり、携帯電話屋のお兄ちゃんと交渉をはじめた。

一軒目での交渉が済むと、リン秒子は寒汰に言った。

「おい!次の店に行くからな。ただしな、てめーは離れてるんだよ。携帯が日本人の持ち物だと分かったらふっかけられるだろう?邪魔だ邪魔。あっち行った!私が呼ぶまで近くに寄るんじゃないよ」

「え…いや… だって、俺は日比ハーフのジェームス寒汰だし.. 日本人って分からない..」

ボケッ!寝言は寝て言え。誰がテメーのそんな嘘信じるんだよ。てめーはどっからどう見ても薄汚い日本のジジイだろうが!こっち来るな!死ね!」

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リン秒子に追い払われた寒汰は、淋しくショッピングセンターの中を徘徊した。

寒汰は心細くて仕方がなかった。

日比ハーフの「ジェームス寒汰」タガログ語も英語も堪能、などというのは大嘘。

何せ日本語の通じる環境から30分以上離れては生きていけない寒汰なのである。

元じゃぱゆきで日本語が話せる通訳替わりのリン秒子がそばにいないと、生きた心地がしないのだ。

トボトボと寒汰は歩きながら、ショッピングセンターの中をいつものようにパシャパシャと盗撮して歩くのだった。

「アコ…つまんない… アコの事忘れないで…」

5分もしないうちに、寒汰はリン秒子のところに帰ってきたが、彼女に思いっきり睨みつけられて「ひぃっ」と飛び退いた。

しかし、また5分もしないうちにもどってくるのだた。

母親から離れられない子供同然であった。

子供なら可愛いのだが、寒汰の場合は一切の可愛らしさがないことだった。

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「ねえん、もう30分もたったわよ。もう時間が勿体無いわよおん。早く帰りましょうよん」

弱り切った寒汰はオネエ言葉になっていた。

(ホモの寒汰は弱るとオネエ言葉になるのである)

リン秒子はあまりの気持ち悪さに真面目に吐きそうになりながら、こう言った。

「ボケっ!いつも1ペソでもケチるために何時間でも何日でも無駄にするんがテメーのポリシーだって言ってるだろ!暇なボケ老人はおとなしく待ってろ!あたしはこのイケメンの兄ちゃんを口説くのに忙しいんだよ。死ねっ、この嘘つき糞ジジイ!」

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しばらくして、ようやく時計の修理が終わった。

修理代は500ペソ。

しかし、寒汰はリン秒子に1万2千ペソの交渉代を払うことになった。

1万2千ペソもあれば、寒汰の持っている新しい携帯の新品が帰るのであるが、数十ペソをケチって数千ペソを失うのがポリシーの寒汰にはそんな計算もできるわけがなかった。

「ゲヒ!俺、500ペソで携帯電話修理した!俺、節約家!俺、偉い、偉すぎる!ゲヒーーーーーーー!」

寒汰の計算能力は小学生以下、もはや朝三暮四のサル並なのである。

そんな寒汰をリン秒子は呆れながら見下ろしているのであった。

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(以上の経緯は、寒汰本人の2011年3月31日のブログエントリに書かれています。自称フィリピンベテランで流暢なタガログ語を話すはずの寒汰が、携帯電話屋との交渉すらまともにできず、ショッピングセンター内を一人寂しくぶらぶら歩く様子が書かれています。ご興味のある方は比較しながら読んでみてください。)

寝たきり男 II

寝たきり男、赤井翔はある日の明け方、マニラ・ベイカフェに友人花田とやってきた。

二人が店に入ると、売れ残りの売春婦たちが続々と赤井たちに声をかけてきた。

「こんな朝まで売れ残ってるくせにふざけた値段を言ってくるんじゃねーよ。どう考えたって Buy one, Take one free だろ!?」

タガログ語を巧みに操り赤井はまたたく間に500ペソの約束で女を二人確保した。もちろん、ショートなどではなく翌日昼までの契約である。

一方、友人の花田もすばやく千ペソで二人を確保した。

ショートで4500ペソを提示しても、ほとんど誰にも相手にされず、マニラ・ベイカフェで寂しくコーヒーカップの写真を撮っているだけの寒汰とは大違いである。

当たり前である。赤井翔のような本物のフィリピンベテランの実力は、口だけ偉そうな自称フィリピンベテランとは別次元なのである。

たとえて言えば、米軍最新鋭のステルス戦闘機F-22ラプターと北朝鮮製のボロボロの木製複葉機くらいの差があるのだ。

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一方の女たちであるが、花田に千ペソで確保された女二人は、赤井が連れだした女二人に対して少し優越感を感じていた。

「あの子たち、あのタガログ語がうまいオジサンの口車に乗せられちゃって二人で500ペソをOKするなんて可哀想。ふっ」

500ペソでも千ペソでも普通の日本人にしたら鼻くそ程度のはした金であるが、売春婦たちにとってはその金額が自分たちの価値を計る唯一の指標なのだ。

売春婦たちが金額にこだわる理由は意外とそんなところにもあった。

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赤井と花田はホテルにつくと、早速女たちとSEXをはじめた。

二人は、コネクティングルームのドアを開けっ放しでやるのが常だった。

隠し立てをしない二人なのである。

生まれてこの方、友人というものが一人もおらず、他人の秘密など見せてもらったことのない寒汰には理解できない世界だった。

どんな人間でも寒汰のようなクズに自分のプライベートな情報を見せるくらいなら死んだほうがましだろう。

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酒の入っていた花田は女二人相手のSEXをさっさと終わらせ就寝した。

花田が寝た後、暇になった女二人は、開け放たれたドアを通り隣の部屋の様子を見に行った。

そして、そこで腰を抜かさんばかりに驚いた。

ベッドの上で、赤井は仰向けに寝転がっており、その口と凸の上に女が一人ずつ凹をあてがって、ヒイヒイと泣きながらヨガっていた

そして、その女たちの悲鳴はいつものようにきっちり三時間止むことはなかった。

花田の連れの女二人は生唾をごくりと飲みながら思った。

「こんなに気持ちいい思いができるなら、500ペソでも絶対にこっちの方がよかった。」

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翌朝である。

赤井と花田、そして女4人はホテルのレストランに居た。

ビュッフェの食事にがっつく売春婦たちを見ながら、赤井と花田は悠然とコーヒーを飲んでいた。

「じゃあ、餌やりも終わったし、そろそろ釈放してやるか!」

そう言いながら、赤井は財布の中から金をとりだした。

「まずは、約束の基本料500ペソだ。それに技術料が500ペソ、タクシー代500ペソ、凹の具合の良さ500ペソ..」

そう言いながら、赤井はテーブルの上に札を重ね始めた。

支払いは合計4千ペソになった。

逝きすぎて病人のように青白い顔になっていた女二人の顔が紅潮した。

「すごい!パパ凄い!SEXもあんなに凄いのに、お金もこんなにくれるなんて!」

赤井の支払いのスタイルはいつもこうだった。

基本料は絶対に500ペソ。ただし、女の態度や凹の具合でそこから加算してやるのだ。女の態度や凹がよければ4千ペソでも5千ペソでも加算する。

これまた、寒汰と真逆であった。

「こんな気持ち悪い男とSEXなんて死ぬほど嫌。でも、不細工な私はもう1週間も客が居ない。4500ペソあれば、性病の薬も買えるから我慢するしかない。こんな男とSEXなんて心の底から嫌だけど仕方ない。」

そんな思いでしぶしぶ付いてきた女に対して、寒汰はSEXが終わった瞬間から1ペソ単位で値切り始めるのだ。

女たちが寒汰に対して殺意さえ抱くのも仕方なかった。

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閑話休題。筆者はサプライズというものがとても重要だと思っている。

女との交渉にせよ、ビジネスの交渉にせよ、製品戦略にせよ、政治にせよ、何にせよサプライズが成功の鍵である。

提示する金額や内容が相手の想定内だと、どんなに素晴らしいものでも効果が半減である。

逆に、相手がたいして期待していない時なら、普通のものを提示するだけで素晴らしい成果をあげることができる。

サプライズがあれば、物事は効果的に動かすことができるのだ。

その点、赤井はサプライズを効果的に使う天才だった。

一方、寒汰はマイナスのサプライズ効果ばかりを他人に与える最低の存在だった。

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赤井の女が大はしゃぎしているのを花田の女二人は面白くなさそうに睨んでいた。

「昨晩は『500ペソで買われるなんて可哀想』と思ってたけど、あれだけイカせまくってもらって、食事が腹いっぱい食べれて、4千ペソももらえるなんて、条件が良すぎるわよ!キーーー!」

他人の幸せを素直に喜べないのがフィリピン人であった。

(赤井さんのイメージです)

数日後、赤井はマニラべカフェに行った。

深夜3時のマニラ・ベイカフェはさながら放射性廃棄物の置き場だった。

一人の不細工な女がいた。名前を臭子(くさこ)と言う。

これまで何度も赤井にしつこく「ホテルに連れて行って」と迫っていた女だった。

この日、臭子と目線があった赤井はお情けで「今日、俺のところに来るか?」と、声をかけた。

すると、あろうことか、臭子はなんと “Ayaw ko” と拒否した。

そしてこう言ったのだ。

「知ってるわよ!あんたのSEX最低だって! 噂になってるわよ!最低のSEXならお断りよ!」

赤井は驚いた。

が、気にすることはなかった。事実に反するチスミスも時にはあるだろう。

そもそも赤井は臭子になど固執する必要はないのだ。

赤井はさっさと別の女を連れて帰り、またしても寝たきりのまま3時間女をいかせまくった。

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それから数週間後、赤井は仲間とマニラ・ベイカフェに現われた。

赤井は子飼いのポクポクに寒汰の写真を渡しながら命令した。

「この寒汰という気持ち悪い男に買われたことのある女を連れてこい」

子飼いのポクポクはすぐにマニラ・ベイカフェ内に散り、

まもなく3人のしょぼくれた女を連れて帰って来た。

その3人のうちの一人を見たとき赤井は驚いた。

それが臭子だったからだ。

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SEXだけでなく、人生のありとあらゆる修羅場を何度もくぐり抜けてきた肝っ玉の太い赤井であったが、さすがにこの時は激しく動揺した。

赤井はつとめて平静を装うとしたが無駄だった。

仲間の一人が気づいてしまったのだ。

「赤井さん、あの臭子(くさこ)、この前赤井さんの誘いを断った女ですよね? 赤井さん、寒汰にやらせた女に断られたってことですよねw」

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赤井は激しいショックを受けた。

この日以来、赤井翔は寒汰に負けた男として伝説となった。

異常に臭くて気持ち悪い男、寒汰。

生中出し天国フィリピンで、金をどんなに出しても生中出しさえさせてもらえない寒汰。

そんな寒汰に、4000人の女をイカせまくってきた「寝たきり男」赤井翔が負けたのだ。

米軍最新鋭のステルス戦闘機F-22ラプターが、北朝鮮製のボロボロの臭い木製複葉機に叩きのめされた瞬間だった。

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フィリピンは魔尼羅(マニラ)マラテにある伝説的居酒屋大虎

そこでは時折、遠い目をしながら飲んでいる赤井翔の姿を見ることができる。

「俺って寒汰より劣る人間なのかねえ」

自問自答するようにつぶやく赤井の背中には底しれぬ寂寥感が漂っているのだった。

(寝たきり男 完)

本エントリは、寒汰リークスプロジェクトの重要メンバーの一人、赤井翔さんの実体験をGagaさんと私で小説風にまとめたものです。表現等を面白おかしくしていますが、基本的に実話です。

 

寝たきり男 I

(今回は、寒汰ではなく、赤井翔さんのお話です。赤井翔さんは寒汰リークスプロジェクトの重要メンバーの一人で実在の人物です。)

赤井翔氏(以下敬称略)の別名は寝たきり男である。

そして、彼はなんと寒汰に負けた唯一の男である。

赤井翔の伝説にも枚挙の暇がないが、本エントリではその一部をご紹介したい。

赤井翔はフィリピン在住歴も長いフィリピンベテランであった。

寒汰のような自称フィリピンベテランとは違い、本物のベテランである。

寒汰はアコディバ語しか話せないが、赤井翔はネイティブに近いレベルのタガログ語を操り、いとも簡単に女のパンツを脱がす。

生中出し天国フィリピンで5000ペソ払っても、生中出しすらさせてもらえない寒汰とは大違いである。

寒汰が好きで好きでたまらないのに一回もSEXできないカラオケのねえちゃんも、赤井翔はケーキ一つでやってしまったことさえある。

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そんな彼が寝たきり男と呼ばれるのは訳がある。

それは、彼のSEXスタイルに起因する。

赤井はSEXの際、仰向けに寝たまま、お姉ちゃんを顔の上にまたがらせてひたすら舌で攻めまくるのだ。

そして、その後必ず女性上位でフィニッシュする。

一回のSEXには最低3時間かけるが、その間にお姉ちゃんたちは狂ったようにひたすらいきつづけるそうだ。

この間、赤井はずっと仰向けで寝たままだ。

だから、赤井は自らを「寝たきり男」だと呼ぶ。

(赤井さんのイメージです)

赤井翔の経験した女の数は既に4千人を超す。

そんな赤井翔にとって、もはや好みの女というのは存在しない。

ありとあらゆるタイプの女とやったのだから、それも当然というところか。

だから、赤井翔は女を選ばない。

マニラ・ベイカフェに入る際、赤井は「今日連れ帰るのは何人目に入ってきた女」「トイレの横に座っている女」と決める。

そして、その通りの女を必ず連れて帰る。

それも必ず500ペソという金額を納得させてからだ。

さらに、赤井は “Buy one, take one free” を実行することが多く、500ペソで二人まとめて連れて帰ることも珍しくない。

500ペソで二人とは「また安いの話かよ」と寒汰が怒り狂うレベルの格安の値段だが事実であるから仕方がない。

自称フィリピンベテランと、本物のフィリピンベテランはあらゆる意味で天と地ほども違うのだ。

ちなみに寒汰の場合は、ショートで4500ペソを払うと言っても誰も連れて帰れない。

見た目からして異常に気持ち悪く、タガログ語も数単語しか話せない寒汰と百戦錬磨の赤井翔では戦闘力が違いすぎるのだ。

北朝鮮軍のボロボロの木製複葉機と、米軍最新鋭のステルス戦闘機F-22ラプターくらいの違いがあるだろう。

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さて、そんな寝たきり男、赤井翔がある日、マニラ・ベイカフェに友人花田とやってきた時、事件がおこったのである。

(続く)

素晴らしいオフ会

寒汰はオフ会に参加したくてしたくてたまらなかった。

なにせ、社長をつとめる飲食店チェーン臭皇(くさおう)では従業員には一切相手にされていない寒汰なのである。

「社長?仕事なんてなーんにもやらないし、居ても鬱陶しいだけだね。社長が居ない方が仕事が十倍進むよ!あはは!」

と従業員たちはいつも話し合っていた。

仕事も一切ない、やっても従業員の迷惑にしかならない寒汰は毎日自宅に閉じこもってひたすらワイドショー番組をみてネットをするだけの毎日だった。

そんな寒汰にとって、オフ会はまたとない他人とのふれあいの場なのだ。

さらに、他人相手に自称フィリピンベテラン自慢ができるかと思うと、寒汰はウキウキワクワクして仕方なかった。

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一方、寒汰がオフ会参加を熱望していることは、「あ・魔尼羅(マニラ)」(仮名)、パライソ(仮名)の誰もが知っていたが、迷惑がっていた。

コミュニティの中で知ったかぶりや他人の話を無断でコピペする寒汰は異常に嫌われていた。

寒汰が魔尼羅に向かう前日や帰国した日は東京で宿泊することが多いのだが、オフ会は必ずその日にならないように設定していた。

寒汰がオフ会に来ると大迷惑だからだ。

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寒汰は東京に宿泊する際、必ず蒲田の安ビジネスホテルに泊まっていた。

そして、その安ビジネスホテルの近くにあるモツ焼肉屋が大好きだった。

もちろん、好きな理由は安いからである。

「また安いの話かよ」であるが、味覚が全くない寒汰にとっては安いことだけが全てであった。

安ければ犬のうんこでもうまいと感じるのが寒汰の味覚なのである。

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寒汰はその蒲田のモツ焼肉屋に入ると、いつも他の席にいる女性客の全身を撫で回すような目で凝視し

あの気持ち悪い顔に満面の笑みを浮かべてゲヒゲヒと笑うのは有名になっていた。

店にいる女性客たちはぞっとして全身に悪寒を走らせていた。

さらに寒汰の奇怪な行動はそれにとどまらなかった。

その女性客に男の連れがいると真っ赤な顔して怒鳴りだすのである。

「俺の女なのに、あの男がとりやがった!許さん!ゲフッ!」

寒汰は一度でも目線があった女はすべて自分の女だと思いこむ異常な思考回路を持っていた。

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モツ焼肉屋の店員からその寒汰の異常な振る舞いを聞いていた「あ・魔尼羅(マニラ)」(仮名)、パライソ(仮名)メンバーたちは

寒汰のオフ会参加をなんとしても避けようとしていた。

寒汰は、オフ会が自分抜きで行われるたびに

「俺が参加できないとお前らは寂しいだろう?悔しいだろう?だから北海道から海産物を送ってやる。味わって食え。俺は偉いだろう?ゲヒヒヒヒ」

と言っていたが、もちろんドケチの寒汰が何かを送ってくることは一度としてなかった。

口だけ男、寒汰の面目躍如である。

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もっとも、寒汰が何かを送っていたとしても、「あ・魔尼羅(マニラ)」(仮名)、パライソ(仮名)メンバーは、そんなものはすぐに打ち捨ててしまっただろう。

寒汰が送ってくる食品など、臭くて食えてものではない。

そんなものを食べるくらいなら、魔尼羅のストリートチルドレンの食べ残しの腐った飯でも漁るほうがまだましだとメンバーは思っていた。

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そんな状況であったが、2,3度だけ、寒汰がオフ会に参加したことがある。

パライソ(仮名)の東京でのオフ会や、魔尼羅でのオフ会に寒汰が無理やり乗り込んできたのだ。

案の定、寒汰は他の参加者が連れてきて女性の全身を撫で回すように凝視して視姦し、ゲヒヒと嫌らしい笑いを浮かべ、

そして、彼女たちに酌をさせてふんぞり返っていた。彼女たちは自分を楽しませて当然だと思っているのだ。

若い女をすべてキャバクラ嬢と思い込むのは、生まれてこの方若い女と一切付き合ったことのない寒汰の特徴であった。

彼女たちは憤慨し、自分を連れてきた男性メンバーに抗議した。

男性メンバーが寒汰に諭すと、寒汰は逆切れしながらこう言い放った。

「ふん!そんな女、俺の方から願い下げだ。この後、SEXしても金はやらんからな。」

それを聞いたメンバーは呆れ返った。

寒汰はオフ会に参加すると乱交パーティーができると思っていたのだ。

もしろん、この後、寒汰は一切のコミュニティのオフ会に呼ばれることはなかった。

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オフ会に呼ばれなくなった寒汰は、Skype のビデオ会議に興味をもった。

これなら、自分も参加させてもらえる、そう思った寒汰は旧パライソ(仮名)が Skype でのビデオ会議オフ会するのを聞きつけて、無理やり参加した。

10人以上が参加者がいたはずであるが、皆、寒汰のあの地の底から響いてくるような気持ち悪い低い大きな声がスピーカーから聞こえてきた瞬間、誰もが Skype を終了した。

いや、あまりの異常な音波に Skype アプリケーションの方がクラッシュしてしまったのかもしれない。

その中で二人ほどのメンバーはビデオ会議に残った。

寒汰に恨まれると執念深く住所をつきとめられ、千枚通しで車のタイヤをパンクさせられるのを知っていたのだ。

しかし、それでも二人は寒汰と口は聞きたくなかった。

そこで、二人は寒汰は全く無視して、Skype はつなげたまま、電話でマハルコちゃんとの会話を始めたり、家の片付けをはじめた。

ビデオ会議に3人が参加している状態だったが、寒汰の声に答えるものは誰も居なかった。

寒汰はポツリと言った。

「つまんない…」

残りの二人はそれが聞こえたが、あえて無視した。

「アコ…ここに居るよ。忘れないで。ゲフッ」

寒汰はそう言ったが、二人は相手にしなかった。いったん相手をすれば、あの寒汰の異常に気持ちの悪い顔をみながら何時間も知ったかぶりの話を聞かされるハメになる。それだけは死んでも勘弁だった。

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やがてビデオ会議オフ会は終了した。

意気消沈したかと思った寒汰であったが、意外にもこう叫んだ。

「ゲヒーーーーー!俺、最新テクノロジーのオフ会を楽しんだ!これが新しいオフ会のスタイル!俺、偉い!偉すぎる!ゲヒィイイーーーーー!」

そして、「Skype オフ会大成功!」とブログに書きなぐったのである。

どんな悲惨な状況でも、自分に都合のよいように話を作り替える阿Qの精神勝利法を完璧に身に付けいてる寒汰には勝てるものなどいなかった。

神様が宿る男 (現地からの報告)

マニラ・ベイカフェにある男がやってきた。
男は店内に入ってくると、しばらく歩きまわり、やがて入口の近くに座った。
しかし、客に飢えてるはずの売春婦はおろか、ウェイトレスでさえこの男には近寄ってこなかった。
男は、右手で頬杖をつき、恐ろしくつまらさなそうにしていた。
男は日本語らしき言語でぽつりと、こう言った。
「つまんない… 」
10分以上たっても、誰も話しかけず、誰も注文にも取りにこなかった。
「アコ、ここに居るよ。忘れないで…ゲフッ」
しかし、凄まじく悪名高いこの男に近寄る人間などいるはずもなかった。
やがて男はしょんぼりしながら、とうとう何も注文しないままマニラ・ベイカフェを出て行った。
(この似顔絵は寒汰リークスプロジェクトのメンバーの方のご協力を頂いて作成しました。
なお、本文とは全く関係がありません。)
この様子を心優しい売春婦のソーニャ(仮名)は見ていた。
そして、ソーニャは言った。
「あの男、気持ち悪い。でも、孤独で寂しそう。Kawawa naman siya」
マザーテレサは「世界でもっとも貧しい人の中に神様は居ます」と言った。
心優しいソーニャはその心の貧しい男の中に神を見ていたのかもしれない。
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ソーニャの話を聞きながら、ラスコーリニコフ(仮名)は言った。
「そうだな、奴の中に神様は確かにいる。ドケチの神様がな。」
ラスコーリニコフには立ちバックのままソーニャに激しいボナパルト突きをくれながら言った。
純情娘ソーニャの歓喜の歌が薄汚い魔尼羅の空にこだましていた。

男らしさ

この日も、寒汰はマニラ・ベイカフェにやってきていた。

男にも女にも、日本人にもフィリピン人にも誰にも相手にされない寒汰は他に行くところなどないからだ。

「ゲヒーーーーー!スーパーヒーローの俺がマニラ・ベイカフェに帰還!ゲヒーーー!」

と、寒汰は得意になってマニラ・ベイカフェを闊歩したが、紅海を開いたモーセのごとく寒汰の行き先からは人が逃げ出し、寒汰はまるで無人の野を行くがごとしだった。

ストリートチルドレン同然の売春婦たちにまで、嫌われている寒汰であった。

「ゲフッ!この方が歩きやすいわい!俺の勝ち!俺、偉い!ゲヒーーーーー!」

凄まじく人から嫌われている現実を寒汰は脳内変換して喜んでいた。

阿Qの精神勝利法並の自分に都合のよい思考を持つ寒汰であった。

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席に座った寒汰であったが、相変わらず誰も近寄ってこなかった。ウェイトレスでさえ近寄ってこなかった。

席に座ること15分、誰にも話しかけられず、注文さえとってもらえず、寒汰はマニラ・ベイカフェを後にした。

背中には哀愁と凄まじい悪臭が漂っていた。

「ゲフッ!俺、無料で席に座った!俺、節約した!俺、賢い!俺、勝った!ゲヒーーーーーーー!」

現実を受け入れず、脳内変換をして喜んでいる寒汰であった。

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寒汰がポクポクやウェイトレスにさえ嫌われる理由は様々ある。

見た目からして異常に気持ち悪く、とくにあの動物のような異常に気持ち悪い目で舐め回すように女の体を見るのも大きな原因であるのはこれまで当ブログで指摘したとおりである。

それに加えて、寒汰のファッションセンスの凄まじさも一つの理由であった。

最近はさすがにあの寒汰のトレードマークともいえる10年間一度も洗ったことない異常に臭いフィッシングジャケットは着てないようであるが、寒汰のもう一つのトレードマークでもあるダボダボのジーンズは相変わらず着用しているのである。

一体どこに売っているのかと思うほどヨレヨレでダボダボ、そして何より異常に汚らしいジーンズを寒汰は愛用しているのであるが、どうもそのジーンズは特注で作ったもののようである。

わざわざ特注でここまで凄まじく格好の悪い物を作るというのはやはり天然記念物クラスである。

さすがはファッションセンス抜群のスーパーヒーロー寒汰であった。

(写真と本文は全く関係ありません)

寒汰は外見も酷く、凄まじいケチぶりも悪名高かったが、話の内容が全く面白くない、というのも寒汰に接したことのある日本人女性、フィリピン人女性の一致する見解であった。

生まれてこの方、女性とまともに付き合ったことが一度としてない寒汰は女性を楽しませるどころか不快にさせる話しかしないのであった。

「おい!お前は安物の化粧品を使ってるだろう。お前の肌が汚いのは安物の化粧品を使っているからだ。どうだ?俺は物知りだろう?俺を尊敬しただろう?俺は偉いだろう?ゲヒヒヒヒヒ」

化粧のことを明らかに全く何も知らない男が知ったかぶりしている上に、不快極まりない言葉をはくのである。

(化粧品にしろ食品にしろ、知識のない寒汰は安物=悪い物、高いもの=良品と思い込んでいた。値段以外で品質を判断することができないのである)

それでどうやって尊敬しろというだろうか。

「おい!俺はな、男の中の男なんだよ。俺はな、気に入らない奴がいると、執念深く住所を突き止めて、そいつの車のタイヤをバーストさせてやるんだ。俺がな、千枚通しをいつも持ち歩いているのは、気に入らない奴の車のタイヤに穴をあけてやるためなんだ。どうだ?俺は男らしいだろう?俺を好きになっただろう? ゲヒヒヒヒヒ」

寒汰は気に食わない人間がいると必ず住所をつきとめ、車のタイヤをバーストさせにいくのであったが、そんな意地汚い行動を自慢されても百戦錬磨のキャバ嬢でさえ褒めようがない。絶句するのみである。

「なんだ?今日はお前の誕生日なのか?じゃあ、特別なプレゼントをやろう。これはな、俺がホテルのフロントからくすねてきた安物のチョコレートだ。どうだ?嬉しいだろう?俺は節約家だろう?俺を尊敬しただろう?俺を好きになっただろう?ゲヒヒヒヒヒ」

一年に一回の記念日にもらうプレゼントに、そんな盗んできたものをもらっても嬉しいわけがない。

「俺はな、喫茶店に行くとコーヒー豆を必ず再利用させるんだ。一杯分のコーヒー豆で二杯三杯といれさせて一杯分の値段しか払わないんだ。どうだ?俺は節約家だろう?男らしいだろう?俺を尊敬しただろう?俺を好きになっただろう?ゲヒヒヒヒ」

わざわざ喫茶店に行ってコーヒー豆をそこまでケチって使わせる人間は日本中探しても滅多にいないだろう。

そもそも、寒汰はケチることは男らしく、ケチ自慢が女にモテると思っていたが、ケチ自慢に聞き惚れる女など砂漠に針を探す以上に難しいことを寒汰は全く自覚してなかった。

自分の感情を他人に押し付けるだけで、他人の気持ちなど全く考えないのが寒汰なのである。

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「ゲヒーーーーー!俺、スーパーヒーロー!だから俺、マニラ・ベイカフェで誰も話しかけてこない!俺、無料で座り放題!俺、また節約した!俺、偉い!偉すぎるぅうう!ゲヒーヒヒヒッヒヒッヒ!」

誰からも無視されていることを勘違いして喜んでいる珍獣の雄叫びが今日もマニラの夜にこだましていた。

千枚通し – LAカフェの女子高生マミ IV

寒汰の竹田氏に対する攻撃はとどまるところを知らなかった。

ネットで竹田氏に対する凄まじい罵詈雑言は続いた。

マミが竹田の子供を出産した時には寒汰は呪いのようなメッセージを竹田に送った。(※事実です)

「ゲフッ!誰の子かわからん子供が生まれて嬉しいか? やーい!売春婦の子供!ゲヒーーーー!」

どんなに悪どい人間でも、子供の誕生という場面では素直に祝福できるものだが、珍獣寒汰にはそんな人間らしい思考ができるわけもなかった。

さらに、かつてマミのことを勝手に「美少女」と気持ち悪いぐらい持ち上げておきながら、自分が全く相手にされないとわかると「売春婦」と手のひら返しで悪態をつくのはあまりに寒汰らしかった。

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また、寒汰はその頃から、自分が連れだした女に当たり散らすようになったいた。

「クソッ、クソッ、クソッ、お前はどうして美人じゃないんだ!クソッ、クソッ、クソッ!

お前はどうして、十代じゃなくてババアなんだ。クソッ、クソッ、クソッ!ゲフー!」

「俺はスーパーヒーローなのに、どうしてこんなカスみたいな女しか来ないんだ。クソックソックソッ!」

マミは美人というほどでもなかったし、フィリピンにはそれ以上の美人の十代の娘など腐るほどいるのだが、スーパーヒーローどころかスーパーモンスターのようなあまりに気持ち悪い寒汰の風貌と異常な性格では十代どころか20代や30代の女ですら寄ってこなかった。

自分自身に問題があるのにそれを他人のせいにして怒り散らすのも寒汰の得意技であった。

(写真と本文は全く関係ありません)

どうしても美人の娘が連れ出せない寒汰は次第に「デートだけだから。SEXは絶対にしないから」と拝み倒して20代の女を連れだすようになったが、その女たちにも軒並み忌み嫌われた。

カラオケに4時間付き合わされて、寒汰の代わりに4時間謝り倒すハメになった Charlene の悲劇はこちらのエントリに書いたとおりである。

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ところで、寒汰はいつも千枚通しを持ち歩いていた。どんな時でも肌身離さず持ち歩いていた。

それには訳があった。

寒汰は異常に頭が悪く、誰からもバカにされていた。

しかし、寒汰はバカにされるとそれを異常に恨み、その人間の住所をつきとめ、車のタイヤを千枚通しで突き刺してパンクさせるのだ。

寒汰に車をパンクさせられた人間は、東京、釧路、マニラに何人もいる。(※事実です。寒汰に恨まれている方はご注意ください。)

そんな寒汰が竹田氏やその周辺の人間の車を、寒汰がパンクさせまくったのは言うまでもない。

寒汰の竹田氏に対する嫌がらせは4年以上になり、現在でも続いている。

執念深さでは世界トップクラスの寒汰なのだ。

逆恨みで他人を数年間も攻撃し続けることは寒汰にとっては珍しくもないのだ。

しかし、さすがにそれを見かねた「あ・魔尼羅(マニラ)」(仮名)、パライソ(仮名)の元メンバーたちが竹田氏に協力し始めることは寒汰の類人猿並の脳みそでは考えつきもしなかった。

寒汰は「あ・魔尼羅(マニラ)」(仮名)メンバー、パライソ(仮名)メンバーたちにも、8年以上にわたって迷惑をかけていたのだが、寒汰はそれを全く自覚していなかったのである。

気に入らない人間がいると千枚通しで車をパンクさせる寒汰の癖も「あ・魔尼羅(マニラ)」(仮名)メンバーにはとっくにバレていたのである。

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今日も寒汰はあの地の底から響くような気持ち悪い低い声で叫ぶ。

「ゲヒヒヒヒヒヒー!俺の気に入らない奴の車、俺の千枚通しで全部パンクさせてやる!ゲヒヒヒヒヒヒー!」

しかし、筆者は遠からぬうちに、誰かの手で寒汰の脳髄が千枚通しでパンクさせられそうな気がしてならないのである。

それが千枚通しパンク男、寒汰に対する因果応報というものではなかろうか。

( LAカフェの女子高生マミ 完)