一人二役 I

この日、パサイの日本食料理店、エダモト(仮称)の空気は完全に凍っていた。

あの異常に臭くて汚い寒汰が店にいるだけでも、恐ろしく冷やかな空気が流れるのだが、今日はその寒汰が気持ち悪い独り言をぶつぶつとつぶやいているのである。

店にいた客はすぐさま皆逃げ出してしまい、今や店員も急にお母さんが死んだり家が火事になったと理由をつけてそそくさと帰ろうとしていた。

何せ寒汰は異常に臭くて汚いし、おまけに気持ち悪いので同じ空気を吸うことなどたとえ仕事でも耐えられないのだ。

ところで寒汰はなぜ、独り言をブツブツ言っているのか?

答えは簡単である。友達がいないからである。

寒汰には生まれてこの方、本当の意味の友達は一人も居なかった。

アイヌの子供と虐められ抜いた学校時代、(実際に寒汰が虐められたのは出自は関係なく、知ったかぶりして嘘ばかりつく性格ゆえであるが、何でも責任転嫁する寒汰はそれを自分の出自のせいだと思い込むようにしていた。)

就職して某鉄道会社に勤めていた時代、鉄道会社をリストラされて食料関係部門に居た時代、フィリピンにハマってひたすら買春するようになった今、どの期間にも寒汰には友達がいなかった。

そんな寒汰は、とうとう一人二役で話すのが癖になっていた。

これは他人からみればあまりに怪しい行為であるが、昔からネット掲示板を荒らしまわっていた寒汰にはこれは意外と快適なようだった。

フィリピン夜遊びで有名な「あ・魔尼羅(マニラ)」(仮称)でも、パライソ(仮称)でも寒汰が捨てハンを使って荒らしまわっていることは当時から有名であった。

そもそも、荒らしている時に自分のドメイン名まではっきり出ているのである。そんな動かぬ証拠がはっきりとあるのに寒汰は「困った。俺のIPアドレスを誰かが改ざんしたんだ!」と、いまどき子どもでも行わないような稚拙な言い訳をしていた。

寒汰のネット荒らしの動かぬ証拠についてはこちらを参照されたい)

いずれにせよ、常人には理解しがたい行動であるが、寒汰にとっては一人二役でぶつぶつと話をすることは自然だと思っているようである。

「へー、寒汰さんは経済に詳しいんですね、すごいですね!尊敬します!」

「ゲヘヘへ。そうだろう?俺は賢いからな。俺、偉い!ゲヒヒヒ」

どうやら、寒汰は一人二役で経済の話をしているようであった。もちろん、経済学の知識ゼロの寒汰であるから、経済に似た何か別の話であることは間違いない。

「いいか?スローライフがな、一番安上がりなんだ。一番金がかからないから偉いんだ。どうだ?俺、経済博士みたいに物知りだろう?」

「すごい!すごい!寒汰さんは物知りですね!偉い!」

寒汰は自分で自分を褒めて悦に浸っていた。寒汰は人から褒められたくて褒められたくて仕方がなかった。しかし、誰も褒めてくれないので、自分で褒めることにしたのである。

ちなみに、寒汰は最近、スローライフという言葉いたくお気に入りのようだった。もちろん、現実にスローライフが何たるかは全く分かっていなかった。さらに、寒汰は自給自足生活が最も安上がりだと思い込んでいたが、何の技術も経験もない人間がいきなり DIY できるわけがない、そもそも却って高くつくという現実は知らなかった。

だいたいスローライフなど、金持ちが道楽でわびさびの道をゆくのにも等しいのである。金がなければスローライフを楽しむことすらできない現実を寒汰は全く理解していなかった。

それも仕方がない。誰一人友人がなく、日がなテレビを見て過ごすしかない寒汰は、誰よりもマスコミの作った単純な話に流されやすい男なのである。

「いいか?国の経済が発達するのはな、自分の国で何もかも作ることなんだ。自給自足するのが一番国が発達するんだ。」

「すごい!すごい!寒汰さんは経済学の天才ですね!尊敬します!」

「ゲヒヒヒヒ!俺、天才!俺、偉い!俺、偉すぎルゥううう!!」

比較優位は経済学の基本である。つまり各国は自給自足するより、他国に比較して相対的に得意なものを生産するのが、世界全体が豊かになるし、各国にとってもその方が豊かになるのである。

しかし、経済の何も理解していない寒汰はそんな経済学の基本の基本も理解できてなかった。

寒汰は自給自足経済が一番理想的な経済だと信じ込んでいた。

そもそも寒汰は目に見えるものしか理解できなかった。だから、利益のあがりにくい第一次産業や第二次産業は理解できても、高度な第三次産業のことは全く考えられないのであった。

サービスも情報も通信も目に見えないからである。原始人並の知能しかない寒汰にとって見えないのはないことと一緒であった。

日本はここ数十年、途上国と競合して利益の出にくい一次産業や二次産業、あるいは基礎的な商品製造は海外に移転し、国内の生産力を利幅の大きな高度な分野に集中している。

極めて妥当な判断である。しかし、目に見える農産物や単純な工業製品しか見えない寒汰にはその生産シフトの意味が全く理解できていなかったのである。

寒汰理論では、農業しか産業のない貧しい途上国が最も豊かな国になるのであった。

かつて国民総幸福量を唱え、商業資本主義から背を背けたブータンでさえ、近年は急速に現代化しており、商業資本主義の世界に取り込まれつつある。自給自足経済はもはや現代社会ではなりたちえないのである。

しかし、原始人並の脳みそしかない寒汰にはそんな世界の流れが理解できるはずもなかったのである。

「俺、マニラでは韓国料理を食べることにしてるんだ。やはり地場料理はうまいからな!」

「すごい!すごい!寒汰さんは物知りだ!韓国はフィリピンの一部ですからね!」

今度は食事の話のようである。一人二役でぶつぶつと話しているだけでも気持ち悪いのだが、寒汰はとにかく自分で自分を褒めないと気がすまないようであった。

寒汰が一人二役をするのは、これが初めてではない。寒汰は日常的に一人二役をリアルライフでもネットライフでも行っていた。

毎日毎日、フィリピン関係の掲示板や、2ちゃんねるでも、寒汰は捨てハンを使って自分を褒めるのが大好きであった。

寒汰はひたすらネットで自分のことを「正義漢」「賢い」「性格がとても良い」と書いていた。

御世辞にも正義感でも、賢くも性格がよくもない寒汰を褒めるのは、本人以外に誰もいない。

だから寒汰が書いていると誰もがすぐに分かるのだが、寒汰自身は誰にもバレてないと思っていた。

そして「寒汰は賢い」という自作自演の書き込みを一日に100回は見て

「俺、賢い!俺を褒める!俺、偉い!俺、偉すぎる!ゲヒーーーーー!!」

と叫んでいた。

生まれてこの方、誰にも褒められたことのない寒汰はそうやって心のバランスをとっていたのである。

ともあれ、話を戻そう。

寒汰は韓国料理の本場はフィリピンだと思っているようである。

初めての外国がフィリピンだという人間にはありがちなのだが、寒汰も世界にはフィリピンという国しか存在しないのだと考えているのかもしれない。

 

About plastictakata
暗黒の国フィリピンやパッツン天国タイでばら撒き、自主パト、凸凹するのが趣味の57歳のオサーンです

10 Responses to 一人二役 I

  1. てっちゃん says:

    彼がもしタイが好きになって日本語が話せるタニヤや日本料理に現れて講釈を垂れていたら、猛烈なバッシングを受けるでしょうね。。。

    と言うか・・・
    抹殺されますね。

    フィリピンなのでまだかの地を知らない人が多いので勝手連てきなブログを書けますが・・・

    • おっしゃるとおりですね。
      タイだったらすぐに猛烈な攻撃にあうでしょうね。
      こんな、とんでもない知ったかぶりは、すぐにバレてしまいますからね。

      フィリピンの場合、この寒汰以上に初心者のオサーンが多いから
      寒汰の知ったかぶりや嘘に気がついてない場合が多いんですよね。

  2. joe says:

    >先ほど乗ったジプニーも、乗車客の大半はアメリカ人。

    寒汰ブログより。。。ですがフィリピンでこんな状況は一度もお目にかかった事ないですね?
    まだBKKのBTSなら可能性はあると思いますがジープニーで?って。

    • やはり思われました?
      乗客の大半がアメリカ人なんて見たことないです。
      そもそもアメリカ人なんてジプニーに乗ってくるのはほとんど見たことがないのですが。
      例によって、寒汰の妄想が炸裂ということでしょうねww

      「ジープニー」という記述はおかしいですね。EDSAを「エッサ」と記述するのもひどいですが
      寒汰は外国語の聞き取りが全くできないようですね。
      音どころか音節の数すら正確に聞き取れないようですww

  3. デバンガーZ says:

    小生の拙い経験ではあるが、現地人にはEDSAをエッサと発音した方が通じやすい場合がある。従ってこの件で寒汰を追求するのはやめておいた方がよかろう。
    しかしながら、例えば通常においてパタヤを「パッタヤー」と書かないのと同じように、読者のことを考えればEDSAまたはエドサと書くべきであろう。エッサと書くのは「どうだオレ物知りだろう」という匂いがして、少なくとも小生は不快である。

    • 同じカタカナ発音するとしても、「エッ*サ*」ではなくて、「エッツ゛ァ」あるいは「エッツァ」の方がまだ通じると思います。

      清音の「」ではなくて、濁音なのがポイントです。
      寒汰には「サ」も」「ツァ」も「ツ゛ァ」も一緒に聞こえるということですよw

      > エッサと書くのは「どうだオレ物知りだろう」という匂いがして、

      「俺、正確な発音知ってる!俺、語学堪能!俺、偉い!偉すぎる!ゲヒーーー!」
      という叫び声が聞こえてきそうですねw

      で、実際それが全く正確な発音ではないので笑いものですww

  4. kohta says:

    joeさんがジープについて書かれていますが、タクシー料金やジープの運賃云々の記述は笑えます。
    ほとんどのジープにはドライバーシートの後ろに、運賃は2kmまで7.0Pとか事細かに書かれた料金表が張ってあるはず。
    観察力がするどい寒太さんなら見逃すはずが無いネタなんだけどねぇ(笑)
    なのに何故かブログには今まで書かれていないし、料金がはっきりしないとボケている。

    昨年だったかキアポのチャイナタウンネタで薬の値段をボカして書いてあったが、何を何処で幾らで買ったのか?
    今のチャイナタウンで安いからって粗悪品の男宝を買う馬鹿は居ないと思うんだけどね。
    常連だから男宝が安く買えるなんて妄想以外の何物でもないって教えてやろうかな。
    多分どこかのブログにネタを写真付きで書き込めば、さも自分で見つけたように恥ずかしくも無く自分のブログに書くんだろうね。

    ここ何日かのブログに誤字脱字が目立つのは動揺しているのかな(笑)

    • あれだけジープが好きな男が、料金表に気がつかないのは不思議ですね。
      実は料金表に気づいてないんでしょうか?ww
      可能性は十分ありそうですww

      チャイナタウンのクスリは、彼は100個買いで一個70ペソで買ってるみたいですね。
      買っているのはどうもシリアスのようです。
      もちろん偽物ですがwww
      本人は本物のだと信じているみたいですw

      > 常連だから男宝が安く買えるなんて妄想以外の何物でもないって教えてやろうかな。

      ガツンと言ってやってくださいww
      彼はどこでも特別扱いされないと気が済まないみたいですね。
      一年に一回来るだけで常連扱いを要求するとは、やはりキチガイですけどねww

      > どこかのブログにネタを写真付きで書き込めば、さも自分で見つけたように恥ずかしくも無く自分のブログに書くんだろうね

      はい、そのとおりだと思います。
      昔から恥ずかしげもなく他人の情報や手柄を横取りするのが得意ですからw

      > ここ何日かのブログに誤字脱字が目立つのは動揺しているのかな

      確かに。彼は普段から凄まじく誤字脱字が多いですが、ここ何日かはさらにひどいですね。
      誕生日なのに誰一人祝ってくれないので怒り狂っているのかもしれませんw

  5. デバンガーZ says:

    エッサの発音の件、まず感謝する。
    なるほど、濁音(または促音)なのか・・・そう言われてみれば、現地人の発音は、どこかつっかえたようなものを感じたので納得できる。

    それからジプニーの件であるが、よしんば米国人が多数乗っていたとしても、それは「体験乗車」ではないかと思われ。
    つまり寒汰氏が言っているような合理性に基づいたものではなく、あくまでも「乗ってみたぜ!ひゃっほー!」みたいな状況であろう。

    • ジプニーに米国人が常用的に乗るのはまずないと思いますね。
      体験乗車ならありそうです。
      英語が全くできない寒汰には彼らが何を話していたのか全く理解できなかったでしょうけどw

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