寒汰と女と覚せい剤 I

寒汰は小さい頃から麻薬に憧れていた。恐ろしいほど麻薬に憧れていた。

子供の頃から誰にも振り向いてもらえない寒汰にとって麻薬は起死回生の魔法に思えていたからだ。

「麻薬さえ使えば、誰でも意のままに操れる。」

「麻薬さえあれば俺を無視したり馬鹿にしている女どもも俺の言う事をなんでも聞くはずだ。」

麻薬の中でも寒汰は特にシャブ(覚せい剤)への憧れが強かった。

覚せい剤を使えば女をいとも簡単にSEX奴隷にできると聞いていたからだ。

果てして、寒汰の麻薬に対する知識はかなり間違っていた。

実際のところ、麻薬を使ったところで、人間は嫌なものは嫌なままだし、ましてや寒汰のように異常に汚くて臭い人間が大好きになる人間はいるわけがなかった。

麻薬と使ったところで、せいぜい好きな人を倍増しで好きになり、嫌な人間は嫌さが半分に減る程度であると言われている。

麻薬は催眠術ではないのである。

(催眠術でさえも潜在意識にない感情を起こさせるのは至難である)

しかし、生まれてこの方誰にも相手にされたことがない寒汰には麻薬は寒汰の人生を一発大逆転、トランプの大貧民における革命のごとく、全てを逆転してくれる魔法の薬だと思っていたのである。

フィリピンパブの女にはクスリの経験がある女は少なくない。

常習者がどの程度いるかはともかくとして、一度でもやったことがある女ならかなりの数にのぼる。

フィリピンパブに限らず水商売や風俗で働く人間とクスリは好相性だ。

彼女ら(彼ら)は小金には困っていない。そして精神的に消耗する仕事をしているのでクスリでもないとやっていられない面は確かにある。

そもそも、異常に汚くて臭い勘違いした気持ち悪いオサーンにベタベタ体を触られながらもニコニコして「イカウ、ポギー(ハンサム)な〜」と毎日言い続けるのは尋常な神経ではやってられない。

それを思えば彼女たちがクスリに頼りたくなる気持ちも分からないではない。

そういうわけで、フィリピンパブにはクスリ経験者は決して少なくなく、中には店の女の子全員がやっているケースもあったと言われる。

客の方にもそんな噂はすぐに伝わってくる。

そして客が店で女の子に事情聴取をすると、たいていはこういう答えが返ってくるのだ。

「他の子はみなやってる。でも、私だけはやってない。」

誰に聞いても「私だけはやってない。でも他の子は全員やっている」という答えが返ってくる。

それを聞いて「やっぱり! 俺のマハルコ真面目!そんなマハルコを指名している俺、偉い!」と信じる客も少なくはなかった。

まあ、たいていそういう女に限ってなぜか3日くらい寝なくても平気だったり、店が終わった後酔っ払ったような口調(しかし酔っぱらいと多少違う口調)で電話をしてきたり、急に太ったり痩せたりするのだが。

寒汰はフィリピンパブに通い始めた頃から、クスリに関する噂をいろいろと聞いていた。

実は寒汰がフィリピンパブに通い続けた理由の一つはそのクスリであった。

「俺、フィリピンパブ通う。セクシーで綺麗な女、俺をシャブセックスに誘う。女、シャブセックスで俺にメロメロになる!女、俺のSEX奴隷になる!俺、嬉しい!俺、偉い!!ゲヒヒヒヒヒ!!」

そんな妄想を抱きながら日夜フィリピンパブに通っていたのである。

しかしながら、数年間、一度たりとも寒汰にクスリを誘ってくれる女はいなかった。

当たり前である。クスリのような違法行為の話を寒汰のような心も許していない嫌な客にする訳がないのである。

やがて寒汰はフィリピンパブ通いをやめ、フィリピン現地に通うようになった。

フィリピン現地でも外人相手、特に寒汰のような異常に汚くて臭い男に体を売るような女はクスリの経験者が多い。かなり多い。

しかし、その誰一人としてクスリの話を寒汰にはしなかった。

寒汰が「お前、俺のためにシャブ調達してくる!お前、俺とシャブセックスする!お前、俺にメロメロになる!ゲヒヒヒヒヒ!」と何人もの女に言ったが

シャブ中毒の女でさえ寒汰を気持ち悪がり「アコ、シャブ知らない!アコ、真面目ダヨ!」とすっとぼけた。

当たり前である。どうせシャブセックスをするなら若くてポギーなフィリピーノの彼氏とするに決まっている。

寒汰のように気持ち悪いオサーンと一緒にする理由は微塵もないのである。

しかし、寒汰は完全に勘違いした。

「そうか…クスリをやる女はゴーゴーバーの女だけ!LAカフェのフィリピーナ!クスリやらない!皆、純情娘!LAカフェにいる女、純情!俺、純情娘ばかり相手にしてる!俺、偉い!ゲヒヒヒヒヒ!」

寒汰の勘違いはますます激しくなっていった。

ある日、寒汰は魔尼羅・マビニの路上を親友と頼むTOSHIYA氏と歩いていた。

すると、一人の女がジプニーに向かって大声で何かを叫んでいた。

それを見て、寒汰の隣にいるTOSHIYA氏が言った。

「鬱陶しいな、ああいう女。シャブでもやっとるんと違うか。わはは。」

それを聞いて寒汰は激しく興奮した。

「そうか!シャブをやっている女は叫ぶのか!俺、学んだ!叫んでる女、皆シャブやってる!俺、賢くなった!俺、偉い!」

他人の冗談を真に受けて妄想を膨らますのも寒汰の得意技であった。

ある日、寒汰はLAカフェに居た。見ると、かねてから寒汰が狙いを付けていた女が居た。

名前は知恵という。(※本当はチェリーと言う名前なのだが、英語もタガログ語も全く出来ない寒汰はチェリーと知恵の発音の区別がついておらず「知恵」という名前だと信じ込んでいた)

これまで寒汰が何度誘っても応じなかった女である。

当たり前である。いくら子持ちの売春婦といえども、寒汰のように異常に汚くて臭い男についていく女はまれである。

知恵は美人でもない上に、子持ちで金には困っていたが、売春婦にとっても守るべき一線はあると思っていた。

ともあれ、その知恵が今日は、とある日本人のオサーンと話していた。

見たところ、寒汰と同い年くらいであるが、なかなかの美老人である。

寒汰は知る由もなかったが、彼はトミーと呼ばれるフィリピーナにも大人気の日本人であった。

寒汰はだんだん不機嫌になってきた。

なぜなら知恵は寒汰と話すときには引きつった顔をして露骨に嫌そうなしかしないのである。

それが今日のトミーと話しているときは輝くような笑顔をしているのである。

トミーが冗談を言うたびにくすくすと本当に楽しそうに笑う。

誰の目にも知恵は嬉しそうであった。

「クソっ、冴えないオッサンが俺の知恵を親しく話しやがって。」

(寒汰と知恵はLAカフェで数度話した程度であったが、寒汰の妄想の中では知恵は既に自分の彼女になっていた)

寒汰は不機嫌そうに持ち込んでいたJINROをガブガブと飲んだ。

「ふー、やっぱりフィリピンではフィリピンの酒を飲むに限るな。」

相変わらずJINROが韓国の酒とは知らない寒汰であった。

「しかし知恵も知恵だ!」

酔っ払ってきた寒汰はドンとテーブルを叩いた。

横にいたTOSHIYA氏はまたか、と呆れた顔をしながら寒汰に言った。

「まあ、寒汰のオッサン、あんまり怒んな。汚い顔がもっと汚なるぞ。

なんや、あのオッサンがチェリーと仲良う話しとるんが気にいらんのか?

そんなもん、気にしてもしょうがないがな。あんたよりあのオッサンの方はダンディでかっこええし

だいたいあのおっさんは臭くはなさそうやからな。ガッハッハッハッハ!」

それを聞いて寒汰はますます機嫌が悪くなった。

(続く)

なんと、このブログの主人公、寒汰本人からのコメントを頂きました。

相変わらずのキチガイ丸出しのコメントです。

今回の連載終了した時点ででも、解説付きで紹介したいと思います。

寒汰様、この度はコメント、誠にありがとうございました。

いいですね〜、本当にいいですね。相変わらずクズな人間性がよく現れていますw

ついでなので、もっとコメントを入れて己のバカっぷりを世界各地の寒汰ファンのために晒していただけないでしょうか。

私も他の寒汰ウォッチャーも、あなたの魂の叫びをもっと聞きたいと思っています。

今後もいつでもお気軽にコメントくださいませ。

心よりお待ちしております。

About plastictakata
暗黒の国フィリピンやパッツン天国タイでばら撒き、自主パト、凸凹するのが趣味の57歳のオサーンです

2 Responses to 寒汰と女と覚せい剤 I

  1. キーニャオ says:

    「他の子はみなやってる。でも、私だけはやってない。」

    「他のおっさんは皆、買春。金でアジアの少女達を蹂躙してる。でも、俺だけは恋愛、真実の愛!俺の相手は純情娘!」
    というおっさんも多いのでどっちもどっちな気もしますねw

    • キーニャオさん、

      はい、まさに仰るとおりですw

      俺/私だけは違う! と言う人間ばかりなのはフィリピン人とフィリピンに嵌る人間の特徴ですね。
      私も自信喪失になった時にはフィリピンに行って治療したいと思いますw

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