チャイナiPhone – アドボ子物語 VI

アドボ子は元来負けず嫌いである。

気絶するほどまずい料理を食わされたのである。

この仇は絶対にとってやると心に誓っていた。

翌日からアドボ子の寒汰に対するおねだり攻撃は熾烈を極めた。

「私、大学の学費がいるの。でも学費のためにLAカフェに行くの嫌だな〜。ねえ? 何かいい方法ない?」

「私、大学の写真部に入ったの。でも部費がいるのよね〜。やっぱりLAカフェ?」

「私の携帯、実は借り物なの。自分の携帯がないとハニコ(寒汰のこと)と連絡つかないなあ。iPhone 4 かっこいいよね〜。 」

Mac Book がないと大学の課題ができない。学費が無駄になっちゃう。え?ダメ?私、大学卒業したら日本に行って寒汰さんのお嫁さんになるのもいいと思ってるんだけどな〜w」

百戦錬磨のアドボ子の繰り出す口撃はなかなか見事であった。しかし戦果は決して芳しくなかった。

何しろ相手は世界ドケチ男ランキングでトップ10にも入ると言われる寒汰である。

学費(という名目の援助費)は寒汰に値切られてしまい、希望額の半額しかもらえなかった。

PCは新品どころか寒汰が昔使っていたという恐ろしく汚く臭い古いMacだった。

これはマラテのポーンショップ(質屋)でたったの1919ペソにしかならなかった。

期待の iPhone 4 はあろうことかチャイナiPhone で、これにはさすがのアドボ子もぶちきれて寒汰との連絡に使っていた SIMカードを打ち捨て、寒汰と連絡を絶ってしまった。

だいたい寒汰からのコール、SMSは凄まじく一日平均69回もあったのだ。

あまりのコールの多さにアドボ子の旦那のヒモンも機嫌が悪くなるし、アドボ子にとってもちょうどいい時期だったのだろう。

一方、「お嫁さんになってもいいな〜(だから新品の MacBook を買え)」というセールストークを真にうけた寒汰は

「俺、婚約した! 俺、結婚できる! 俺、勝ち組!」と喜びいさんでいただけに、アドボ子と連絡が取れなくなって落ち込んでしまった。

しかしコミュニケーション能力に致命的欠陥を抱える寒汰にはなぜ彼女が連絡をたったのか皆目検討がつかないのであった。

(続く)

About plastictakata
暗黒の国フィリピンやパッツン天国タイでばら撒き、自主パト、凸凹するのが趣味の57歳のオサーンです

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。